屋根より高い「天井川」を歩く 〜洪水対策の現場を巡ります〜
2025年12月13日(土)「屋根より高い天井川を歩く ~洪水対策の現場を巡ります~」終了しました。
出発時刻が早めの午前9時のイベントでしたが、天気は快晴。風もなく、太陽が昇るにつれて暖かくなる絶好のハイキング日和となり、参加者の皆さんも気持ちよく歩みを進めることができました。
甲子園球場4倍の広さの「新市街地整備区画」を縦断するコースでは、整備後のイメージ図をもとに、完成後の姿を思い描くことができました。
「田辺浜船着場」では、渡し船の話に加え、内水氾濫を防ぐための工事中の樋門と揚水場を見下ろし、新市街地の安全が図られている様子を実感しました。



「天井川(天津神川【あまつかみがわ】)」の堤は、ここから棚倉彦神社へ向かっています。本来はそのまま歩みを進めればよいのですが、ひっつき虫(センダングサ)が茂っていたため、最短コースとして垂直に切り上がった石段を上り下りするルートを選びました。
高齢の方も多く、ゆっくりとしたペースで恐る恐る石段歩行となりましたが、天井川の堤の上は二階建ての民家よりもはるかに高く、木津川や対岸の山々まで見渡せます。まるで鳥になったような気分で、まさに「絶景かな」の一言。
そして、なぜ天井川ができたのかをガイドから聞き、先人たちの苦労が偲ばれました。
棚倉孫神社では、古くから米寿(88歳)を感謝して米ますが奉納されています。それ」を拝見し、健康長寿のご利益を願って参拝しました。
また、絵馬堂には円山応挙の弟子筋にあたる画家たちが描いた大きな絵馬が多数奉納されており、修復費用だけで約110万円かかるほどの価値があると聞き、参加者から驚きの声が上がりました。
「時間があれば、絵の説明も聞きたかった」という声もありました。



フィナーレは「ミツマンボ」。旧国鉄京田辺駅には、貨物用などを含め三つのホームに対応するため、三本の線路が天井川を越える位置まで延びており、そのため三つのトンネルが必要だったということです。
そして、「天井川の切り下げ現場」へ。生活の利便性を考えて行われた切り下げ工事ですが、最初に見学した樋門や揚水場の必然性がここで改めてよく理解できる場所でした。
皆様、ご参加ありがとうございました!
