秋の管外研修「京田辺ゆかりの地を京都に訪ねる」

2023年9月7日(木) ボランティアガイド協会の会員23名の参加で開催しました。

まず京都大徳寺塔頭の「真珠庵」を訪れました。「真珠庵」は京田辺市の「酬恩庵・一休寺」で有名な「一休宗純禅師」を開祖とし、その遺志を継いだ高弟達により延徳3年(1491)に創建されました。真珠庵は荒れ寺で方丈の入口は障子も無く、破れた窓から雪が入り、その雪が「真珠」のように美しく見えることから「真珠庵」と名がついたとの事です。全員“なるほど”と納得です。

方丈室中襖絵 曽我蛇足筆の「四季花鳥図」や長谷川等伯筆の「商山四皓図」等々の水墨画は日本最古の作品で全員が熱い眼差しで観ていました。また、襖絵は空間や場に合わせて描かれており、「書」と同様に「真・行・草」の3つの体があることも教わりました。墨の濃淡・筆のタッチ等興味深く観ることができました。その後、方丈東庭で、茶祖村田珠光作「七五三庭園」を見ました。これは、七五三の石組で15個の石を7つ、五つ、三つに分けて配置するもので「15」は特にめでたい数字とされているそうです。

また、年に1回の一休禅師の法要には、大徳寺全塔頭(24カ所)の和尚様が真珠庵に集い、経を唱えられるという話を聞き大変感激しました。見学最後に、真珠庵自家製の納豆を試食しました。一休納豆とは形や味が異なっていましたが、方丈と庭園の形態や納豆造り等、真珠庵は一休寺と非常に似ているとの全員の感想でした。

真珠庵を後に、船岡山の頂上に登り真珠庵の感想を語りながらの昼食となりました。食後、京田辺市の甘南備山探しが始まりました。平安京の朱雀大路は、甘南備山と船岡山を結ぶ線上に決められたと伝えられています。甘南備山はなかなか見つからず悪戦苦闘しましたが、ようやくほとんどの方が甘南備山を認識できほっとした瞬間でした。

ここで一端解散となり、希望者のみ寺之内界隈の茶道千家や日蓮宗総本山の寺院を見て本日の研修会を終了しました。

普段拝観できない真珠庵や船岡山等を通して、一層京田辺との「ゆかり」を感じ、会員間の親睦を図れた有意義な一日でした。