市民参画型講演会「綴喜古墳群と天理山古墳群」

2025年1月18日(土)

綴喜古墳群と天理山古墳群(市民参画型講演会)終了しました。

講師は京都府立山城郷土資料館館長福島孝行さんにお願いしました。

市の内外から60余名の熱心な古墳ファンが参加されました。

まず表題の綴喜古墳群とは木津川左岸の八幡市・京田辺市に分布する多数の古墳のことで、その中に本市の天理山古墳群(一休寺裏山)も含まれます。

福島さんはスライドで、また時にはボードに図を描きながら分かりやすく説明して下さいました。

綴喜古墳群の特徴としては対岸の木津川右岸と比較して築造時期が遅いこと、水運を利用した首長の墓であること、埋葬施設の方位が南北でなく東西が多いことなどを指摘されました。

また天理山古墳群の特徴として、最古の4号墳は小型の前方後方墳であるが、その後により大きい前方後円墳が築かれるようになり、さらにその後には前方後円墳はもとより大型円墳さえ築かれなくなったことが説明されました。

そしてこれらの歴史的経過はヤマト政権中枢の政治的変動により築造権が変化したことの表われ、とのことでした。

私たちのすぐ身近にある古墳群ですが、分析すると実はヤマト政権中枢の変動に直結していたことを改めて認識しました。

また追加として、埋葬施設の方位決定には磁石でなく夜空の星を参考にしたらしいことが説明され、皆さま興味津々で聞かれました。

概要は以上ですが資料も図入りで分かりやすく大いに研鑽・勉強になりました。

ご参加の皆さん、講師の福島さん、ありがとうございました。