プチ講演会「澤井家住宅 構造」

遅ればせながらpart.3

月1回の定例会時前に行われる会員によるプチ講演会報告(11月)です。

古建築を語らせたら右に出るものはいない!O氏による、「澤井家住宅について」と題しての勉強会。

澤井家住宅といえば、尼門跡・曇華院(どんげいん)の在地代官を務めた家柄です。

その澤井家住宅の構造について講座ということでしたが…。

特別な部屋の造りや、百姓用、主人用、曇外院様用の玄関の話…ではなく、今回は住宅の屋根の造りに特化しました!

あまり長い時間の講演ではないので、ちょっとずつ小出しです。

以下、メンバーの感想です。

日本の民家の屋根の造は、叉首組(さすぐみ)で作られていると云う事です。

有名な飛騨地方の白川合掌の里の屋根もこの形式だそうです。

まず屋根を支える柱・上屋(じょうや)柱という柱を立て、その上に横方向に桁(けた)を置きます。

そしてその上に上屋梁(じょうやばり)を置きます。

柱材を叉首状に組み上部は棟木(むなぎ)で固定し、下部は上屋梁に固定します。

これで屋根の部分は三角形になり頑丈な形になります。

この叉首の部分に茅を葺くために、横方向の屋中(やなか)という丸太又は竹(小さい屋根は竹だそうです)の部材を取り付けます。

その上へ降り(くだり)(垂木ともいう)を縦方向に取り付け最後に棧(えつり)(割竹又は木舞竹)を取り付けて、茅を葺いてゆきます。

やはりあれだけの大きな屋根を作ろうとすると、多くの部材多くの人々の力が結集したものだと思いました。

改めて澤井家の力、財力はすごかったのだと思いました!